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今後のマンションの仕様・設備について

時代とともに、マンションの設備ってグレードアップしてると思っていましたが、今後については案外そうでは無いのかな~って思ってます。

現在、首都圏のマンションの平均価格が、例えば4,000万円だったとします。この場合に、1戸あたりの建築費が占める金額が2,000万円だったとしましょう。

で、このうちの用地仕入の1戸あたりに占める金額が1,000万円と仮定します。

さらに、その他営業費等で1,000万円とします。

で、この価格は、現在の購買層にある程度マッチしている価格設定になっている、と仮定します。(実際売れ行きは好調なので)

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マンション価格:4,000万円

▼マンション価格の内訳▼

建築費:2,000万円

土地代:1,000万円

営業費等:1,000万円

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さて、この中で、今後変動すると予想される金額はどの項目になるでしょうか。

予想されているのは、土地代・建築費です。

しかも、多少ではなく、大幅に値上がることが予想されます。

その場合に、しわ寄せをくうのが、設備・仕様です。(要は豪華にすることはできなくなってくるということ)現在の価格がマッチしていると仮定すると、単純に1戸あたりの単価を上げることもできませんし、上げるとなると世間の給与水準が上がっていないと厳しいでしょう。(景気回復を実感した、なんて人が5割を超えたというデータとか見たことないので、当分は期待薄と感じていますが、みなさんはどうでしょう?)

 

単純なマンパワー部分の建築費の高騰が予想されていて、その部分は設備・仕様のダウングレードである程度は吸収していくことになると思われます。例えば、床の素材であったり、外壁の素材であったり、耐震の仕様であったり、といった全体的な仕様を1ランク落としたりして吸収することになるでしょう。

この原因としては、復興関連・公共事業・オリンピック関連とに大別されると思います。こちらの需要は、利幅の薄いマンション事業に比べて大きく優先されています。ゼネコンさんも価格の設定で、だいぶ強気になってきているともっぱらの噂です。

土地についても、今後値上がりが予想されていることもあり、地主さんも売り時を見計らっていたり、相みつでより競わせるようになってきていると思います。(入札の金額もべらぼうに高かったり)

 

現在完成しているマンションは、ある程度円高時期かつマンパワーの安い時期に建てられたマンションに該当すると思われるので、今後予定されているマンションより、テクノロジーの部分では少し劣るのかもしれませんが、全体の質としては高いかもしれません。

上記を踏まえ、消費税8%になると同時に、ローン控除の仕組みも変わるので、4,000万円前後のマンションであれば、買い時かもしれませんね。

でも、「買いたい時が買い替え時~」なんて家電のように気軽に買えるものではないですよねw ということで、マンション購入の際には、一昔前と比較して設備仕様がどうなっているのか、しっかりと見極めてみたほうがよいと思います。

 

かしこ

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